
Back Market(バックマーケット)は再生されたデバイスであるリファービッシュ品を取り扱っている企業ですが、最近ではスマートフォンやPCなどの電子機器で次々に新しい製品が生産・販売されている影響から、環境汚染などの問題が懸念されています。Back Marketはサステナブルで環境に優しい事業・活動を続けていくことを企業ミッションとして掲げており、スマートフォンで使われる資源採掘の実態調査や、環境保全のために今できることについて紹介します。
スマートフォンで使われる資源採掘の実態について
iPhoneやGalaxyシリーズなどのスマートフォンは毎年最新モデルが登場しており、1年ほどの短期サイクルでスマートフォンを買い替えするユーザーもいるでしょう。しかし、たった1台のスマホを製造するのに大量の資源採掘が必要です。
スマートフォンなどの電子機器では製造時に大量の資源が必要
日本を含む世界の消費者意識調査(プレスリリース)でも掲載されていますが、電子機器の製造において必要な資源採掘の量は以下表の通りです。非常に多くの資源が必要になることから、環境への負荷が懸念されます。
製造される電子機器 | 必要な資源採掘の量 |
重さ約200gのスマートフォン1台 | 約266kgを超える資源採掘 |
重さ約1.5kgのノートパソコン1台 | 約680kgを超える資源採掘 |
世界全体での電子機器製品の製造過程 | 年間約4億トン以上の上流資源を採掘 |
また、採掘資源を供給する零細採掘現場では、6歳ほどの小さな子どもたちが働いている事例が確認されています。過酷な労働環境で働く人々が世界各地にいて、環境破壊だけでなく健康被害を受けるリスクもあるため、労働問題も解決しなければならないでしょう。
👉ケニアのゴミ処理場:ダンドラ(DANDORA)から考える環境問題とは?
Back Marketではファストテック(Fast Tech)という考え方を提唱しており、ファストテックは短命化するデバイスサイクルを意味しています。使い捨てのようにデバイスを消費するファストテックのトレンド・デバイスの過剰生産は、サステナブルな社会と相反するものであり人々を不幸にするといった影響も見られます。
スマートフォンに使われる鉱物資源の認知度調査
ただ、スマートフォンなどの電子機器で大量の資源を必要としている事実について、日本を含む世界の消費者意識調査を実施したところ、スマートフォンに使われている鉱物資源の名前を1つも知らない人が約半数いることが判明しました。

調査を実施した6か国の中でも日本は67%と最も高く、鉱物資源について特に認知されていないことが分かります。スマートフォンにはリチウムや銅、コバルトなど約60種類の鉱物資源が使われていますが、どのような資源でスマートフォンができているか意識していないユーザーは多いでしょう。
Back Marketではスマートフォンの資源採掘・環境や労働問題に関する記事を掲載
Back Marketの海外チームでは、スマートフォンなどの電子機器製造の資源採掘による環境問題や人々の苦闘をテーマに、記事の企画・執筆をしています。これらの特集記事は緻密な調査結果やQ&Aのほか、ガーナやチリなど世界各地のライターと協力して制作しています。参考までに、各記事の概要について以下でご紹介します。
1.希土類(レアアース)をめぐる争奪戦
希土類元素の一つであるジスプロシウムは、スマートフォンや電気自動車の性能や円滑な動作に不可欠な存在です。この記事ではCaleb Larson氏が、中国がジスプロシウムの加工をいかに独占しているかといった点や、それが世界経済にとって何を意味するか、そしてウクライナがサプライチェーンの再構築においてなぜ重要な役割を担うのかを解説しています。
👉 Race for Rare Earth Materials
2.ファストテックを推進する企業の金(ゴールド)需要が、ガーナの川を茶色く濁らせている
金(ゴールド)は依然として、ガーナ経済を支える最も強固な柱の一つです。金はガーナの繁栄を左右するだけでなく、世界の消費者向けテクノロジー産業を牽引しています。この記事では、ガーナの環境ジャーナリストであるAlbert Oppong-Ansah氏が、数十億ドル規模に及ぶ採掘鉱業による、環境や住民の生命に及ぼす壊滅的な影響について探っています。
👉 Fast Tech's Need for Gold Is Making Ghana's Rivers Run Brown
3.オーク・フラットをめぐる闘い
スマートフォンやクリーンエネルギーへの移行に伴い、銅の需要が急増しています。環境への負荷を顧みず採掘の拡大を求める圧力が高まる一方、Apache Stronghold氏は、アリゾナ州にある先住民の聖地が世界最大級の銅採掘場となってしまうのを防ぐために奮闘しています。
4.世界のリチウム需要を支える砂漠
スマートフォンのバッテリーにリチウムは不可欠ですが、この天然資源の世界有数の埋蔵量を誇るチリでは、鉱業の急成長に関して物議を醸しています。Paula Diaz Levi氏は、リチウム採掘主導型の開発が抱える問題点・落とし穴と、それが最終的に地元の先住民コミュニティの生活をいかに阻害しているかについて考察しています。
👉 Mining in the Atacama Desert
5.ガリウムをめぐる中国の影響力とその重要性
ガリウムは、地球上で最も戦略的に重要な原材料の一つです。AIや防衛用の電子機器、クリーンエネルギーといった成長分野の技術を支える原動力となっています。この記事では、Sam Geall氏が中国にとってのガリウムの重要性と、供給網の過度な集中がもたらすリスクについて解説しています。
👉 China's Grip on Gallium and Why It Matters
6.スズ採掘の現場で繰り広げられる、人間の苦闘を写真に収める
スズはスマートフォンの内部部品を接合するために不可欠な素材ですが、その採掘はインドネシアのバンカ島の人々や自然環境に大きな悪影響を及ぼしています。Hannah JD Davies氏は写真家のGuillaume Collanges氏にインタビューをして、スズ鉱山の労働者を捉えた力強い写真を通じ、極めて危険な労働環境や健康被害などのリスクを受け入れざるを得ない、人間の境遇や生き方について考察します。
👉 Capturing Tin Workers on Bangka Island
7.なぜ南米は現代の採取主義(エクストラクティビズム)の中心であるのか
原材料への需要が高まる中、チリの科学者:Cristina Dorador氏は南米全域における搾取主義や環境にもたらす影響、そして私たちの日常生活を支える技術の裏に潜む環境負荷について論じています。
👉 Interview: Cristina Dorador on South American Extractivism
8.Siddharth Karaが照らし出す、コンゴ民主共和国のコバルト問題
ピューリッツァー賞の最終候補作となった著書『コバルト・レッド』は、コンゴ民主共和国の人々と天然資源を極限まで追い詰めている原材料(コバルト)の実際について分析しています。Thomas Hobbs氏は、コバルト・レットの著者であるSiddharth Kara氏に、なぜコバルト採掘が現代における最大の人道危機の一つと言えるのか、その理由を探っています。
👉 Siddharth Kara Is Shining a Light on Congo's Cobalt Problem
9.なぜタンタルがコンゴ民主共和国の紛争の根源となっているのか
David Maenda Kithoko氏は、コンゴ民主共和国のタンタル供給網における汚職や環境・人権侵害の告発に取り組むNGO「ジェネレーション・ルミエール」の活動家です。この記事では彼がBack Marketに対し、大量生産・大量消費型のテクノロジー産業であるファストテックと闘い、母国のタンタル採掘労働者に尊厳を取り戻すという自身の使命について語っています。
👉 How Tantalum Causes Wars in the Congo, DRC
10.黒鉛(グラファイト)はクリーンテクノロジーの原動力であるが、その採掘は持続可能とは程遠い
2016年、ピューリッツァー賞を二度受賞した写真家のMichael Robinson Chávez氏は、中国北東部における黒鉛(グラファイト)の採掘が人々と環境に与える影響について撮影・記録しました。彼がワシントン・ポスト紙からのこの取材について振り返り、黒鉛をめぐって彼が提起した問題がなぜ今、かつてないほど重要になっているのかを解説しています。
👉 Interview: Michael Robinson Chávez on Graphite Photography
11.ボリビアでは、危険な鉱山で働くために学校を辞める若者が相次いでいる
世界有数のインジウム産地として知られるボリビア。しかし、その土地から採掘される重要な金属によって生み出される利益を、地域や国が十分に受け取れていません。豊かな資源が存在する一方で、生活のために収入を得ようと、未成年の子どもたちが採掘や関連する作業に従事する事例を明らかにしています。
👉 In Bolivia, Teenagers Are Quitting School to Mine for Indium
12. ジンバブエのある鉱山が、責任ある採掘運動をどのように引き起こしたか
倫理的に調達された鉱物への需要が高まる中、「責任ある鉱業イニシアチブ(IRMA)」と「ジンバブエ環境法協会(ZELO)」は、地域社会の社会的・環境的権利を守るために提携しました。この記事ではウンキ鉱山(Unki Mine)の事例を取り上げ、同鉱山が労働者や近隣住民、そして土地そのものの環境改善にどのように取り組んでいるかをご紹介しています。
環境問題など資源採掘の社会的影響から私たちができることは?
多数のメーカーによって製造・販売されているスマートフォンによる影響で、世界的な環境破壊・労働問題などが懸念されます。このような社会課題について少しでも貢献するなら、資源採掘における事実や環境に優しいデバイスの選択肢を知ることが重要です。
また、今あるデバイスを少しでも長く使うことを意識してみるのもいいでしょう。短期間での買い替えをせず長く利用することは、資源採掘を減らすための有効な手段です。
「Mine My Phone」でどれだけの資源量が採掘されているかを具体的に確認
Back Marketでは資源採掘による社会課題を具体的に確認できるように、特設サイト「Mine My Phone」を公開しました。
スマートフォンを探す機能(Find My Phone)についてAppleやGoogleなどで提供されており、紛失した端末の位置を特定することができますが、似たような名称である「Mine My Phone」は特定のスマートフォンにについてどのような鉱物資源で作られ、どれだけの資源量が採掘されているかなど、資源採掘の現在地を知ることができるプラットフォームです。
※「Mine My Phone」の地図体験について、英語のみの提供となります。
ご自身が使っているスマホについて、資源採掘の実態を知りたい方はぜひ「Mine My Phone」から確認してみてはいかがでしょうか。詳しくは以下のWebページや紹介動画をご覧ください。

環境に優しいBack Marketのリファービッシュ品を選択
スマートフォンの製造に必要になる資源の量や、資源採掘に伴う環境破壊などの社会課題を知る前と知った後では、リファービッシュ品を購入したいと答えた人の割合が増えることについて調査で明らかになっています。

再生されたデバイスであるリファービッシュ品を選択することで、二酸化炭素や電子廃棄物の大幅な削減に貢献できることについて、環境への影響調査からも分かります。実際にリファービッシュ品を使用したBack Marketのユーザーインタビューでも、地球環境への負担を軽減できるならリファービッシュ品を選びたいといったご意見をいただきました。
リファービッシュ品は新品と比べて安価に購入できるメリットもありますが、サステナブルな社会に向けてできることを意識している方もぜひご活用ください。
今ある電子機器を大事に使う:ファストテック(Fast Tech)からの脱却
スマートフォンなどの電子機器で買い替えする理由では、動作の遅さやバッテリーの劣化などがありますが、完全に故障しておらず利用できる状態なら大事に使うことも環境に優しい選択になります。
最近では短期間で最新の製品が発売されることもあり、必要でないのに新しいデバイスに買い替えする方もいるでしょう。短期間で電子機器を消費・廃棄するファストテックから脱却して、同じデバイスを長く使うことが重要です。
👉なぜ「ファストテック」との決別が、地球の未来にとって重要なのか
例として海外の調査結果では、1台のスマートフォンを10年間使い続ける場合、約757kgの原材料採掘を回避できる事実について示されています。無駄な資源を減らすための対策として、同じデバイスを使い続けることの大切さが循環型社会を推し進める上で今後も注目されるでしょう。
古いスマホはBack Market買取サービスに出すことで再生・リサイクルされる
スマホの買い替え時では買取サービスも経済的におすすめですが、買取した端末は専門家によって検品・クリーニングされるほか、必要に応じた修理・部品交換によって高品質なリファービッシュ品へと生まれ変わります。
Back Marketではリファービッシュ品の販売だけでなく、スマホやタブレットなどの買取サービスも実施しており、気になる方はBack Market買取サービスの特集ページをご参照ください。初めて買取サービスをご利用する方でも、Back MarketではWeb上ですぐ査定価格の確認やお申し込みができるので安心です。





























