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2023年11月27日に更新済み
2023年11月27日
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Back Market Japan
2023年11月27日更新
私たちがBack Marketを立ち上げた時、リファービッシュされたハイテク製品が新品よりも環境に良いことは感じていました。ですが、具体的にどのような改善が見込まれるかまでは当初、明確ではありませんでした。それでも、リファービッシュ品が環境に与える影響をデータに基づいて正しく理解することが、私たちのミッションの鍵になると感じていました。
そこで私たちはADEME(フランス環境エネルギー管理庁)に、リファービッシュ品業界が環境に与える影響を独自に調査してほしいと依頼しました。これはBack Marketだけの問題ではなく、世界的に重要な問題です。このため、ADEMEはリファービッシュされたハイテク製品が環境に与える影響について史上最大規模の調査を行うことを決定しました(Back Marketはこの調査に一切の資金援助をしていません)。
2020年にADEMEは調査を開始し、2022年1月にスマートフォンを中心とするリファービッシュ品が環境に与える影響についての予備データを公表しました。その結論は明快でした。リファービッシュされたスマートフォンは新品と比べて、環境に与える影響を著しく削減できるのです。
👉本記事で紹介する環境影響の調査に関するポイント
新品とリファービッシュ品、それぞれのデバイスで比較
CO2の排出量・原材料や水の使用量・電子廃棄物の生成量から影響の度合いを計測
どの部品生産・交換で環境の影響度合いが大きくなるか?
現在、ADEMEの報告書の全文が公開されており、コンピュータやタブレット、デスクトップパソコン、スマートフォンを中心に、リファービッシュされたハイテク製品が持つグローバルな影響の全体像を把握できます。なお、この調査にはモニターやキーボード、マウスの分析は含まれていません。
先に調査結果の概要からご紹介しますと、以下のデータは新品と比べたリファービッシュ品の影響減少率を示しています。平均して約90%以上の環境影響がリファービッシュ品では削減されていることが分かります。
本調査結果の詳細や調査基準など、以下で詳しく解説します。環境に与える調査に関して、以下の3点が重要になるでしょう。
調査に関する方法論(新品とデバイス、どの工程で評価される要素があるか?)
影響度合いを示す指標(具体的に何が削減されることで評価されるか?)
デバイス使用のシナリオ(本調査で前提条件となる、ユーザーのデバイス使用期間はどれくらいが適切か?)
2022年のADEMEの報告書ではライフサイクルアセスメント(LCA)、別名ライフサイクルアナリシスの手法が採用されました。
LCAはライフサイクルの全ステージを検証し、製品やプロセス、サービスが環境に与える影響を評価する手法であり、総体的なアプローチと見なされています。今回のケースではノートパソコンやデスクトップパソコン、スマートフォン、タブレットにLCAの手法を適用して、新品からリファービッシュ品に至るデバイスのバリューチェーン全体について評価が行われました。
新品のデバイスの評価要素
原材料とその抽出物
コンポーネントの生産
上流の輸送
製造プロセス
包装と付属品の生産
物流
使用
廃棄(焼却または埋め立て処分)
リファービッシュされたデバイスの評価要素
中古のデバイスの回収
スペアパーツの製造
中古のスペアパーツの破壊
包装と付属品の生産
配送
これらの要素は世界規模で評価されているため、世界中でこのデータは適用可能です。
今回の調査では数多くの重要業績評価指標(KPI)を考慮して、(新品の製造と同様に)リファービッシュが環境に与える影響を測定しています。
具体的にADEMEは、以下の4種について環境への影響を報告しています。
カーボンフットプリント(CO2の排出量)
原材料の使用量(地中から抽出された金属や、抽出過程で燃焼する化石燃料を含む)
水の消費・使用量
電子廃棄物の生成量
リファービッシュの影響は、リファービッシュされる前にデバイスが使用された時間(ファーストライフ)と、リファービッシュ後の予想使用時間(セカンドライフ)によっても変わります。
当社はこれらをデバイス使用のシナリオと呼んでいます。
平均的なデバイス使用のシナリオは、製品が新品として購入され、一定期間使用された後にリファービッシュされ、さらに一定期間使用されるというものです。
調査では、以下の平均値が想定されました。
スマートフォンとタブレット:新品として3年間使用し、リファービッシュ品として2年間使用する
コンピュータ(ノートパソコンとデスクトップパソコン):新品として5年間使用し、リファービッシュ品として3年間使用する
なお、リファービッシュによる環境面の利益を誇張するリスクを避けるため、これらのデバイス使用のシナリオでは控えめに想定しています。
デバイスがもたらす影響の一部は、部品が調達されて修理され、販売される場所で決まります。例えばデバイスの調達や修理、販売が同じ国で行われることは多くありません。報告書では、環境に与える影響の観点から「最低レベル」から「最高レベル」までの3つのシナリオを包括的に組み込んでいます。
最低レベルのシナリオ:デバイスが1つ目の国で調達され、2つ目の国でリファービッシュされ、3つ目の国で販売されます。交換部品の数は非常に多くなります。
平均的なシナリオ:デバイスが2つの異なる国で調達、リファービッシュ、販売されます。交換部品の数は平均的です。
最高レベルのシナリオ:デバイスが同じ国で調達、リファービッシュ、販売されます。交換部品の数は平均以下となります。
注記:Back Marketで販売されるデバイスの大多数は平均的なシナリオに該当します。
ノートパソコンとデスクトップコンピュータに関して、ハードディスクは生産過程で非常に多くの資源を消費します。そのため、コンピュータとノートパソコンの両方において最も環境への負担が大きい部品です。また、スマートフォンやタブレットと同様に、バッテリーの交換も環境に大きな影響を与えます。
一方で、この研究にはモニターやキーボード、マウスの分析は含まれていません。
リファービッシュされたスマートフォンが環境に与える影響を、新品のスマートフォンと比較しました。
スマートフォンとタブレット、それぞれのデバイスについて上記でも説明しました環境のKPI4種類を基準に、どれだけの悪影響があるかを数値化して示しています。全てのKPI(地球環境保全で削減するべき物質)において、リファービッシュ品の方が大幅に減少していることが分かります。
リファービッシュ品の製品寿命の中で環境に与える影響が最も大きくなるのは、リファービッシュのプロセスです。交換しなければならない部品の数が多いほど、環境に与える影響も大きくなります。
あらゆる部品交換の中でも、画面とバッテリーは環境に最も大きな影響を与えます。バッテリーにはリチウムが必要で、リチウム抽出のプロセスは環境負荷が大きいためです。
環境に影響を与えるもう1つの原因が電子廃棄物です。メーカーが充電ケーブルなどの付属品を付けると、タブレットやスマートフォンに伴う電子廃棄物の量が増加します。
ただし、上記で紹介したシナリオにはバリエーションがありますが、リファービッシュ品のスマートフォンとタブレットが環境に与える影響が新品より小さいことは常に変わりません。バッテリーのように資源を多く消費する交換部品があっても、リファービッシュされたデバイスは環境負荷を大きく削減できるのです。
また、2022年に廃棄されたスマートフォンは50億台と見られていますが、私たちはすでに無数のデバイスをリファービッシュするのに余りある材料を地球から採取しています。
より大きなデバイスである、ノートパソコンとデスクトップパソコンのリファービッシュ品と新品が環境に与える影響も比較しました。
スマートフォンやタブレットと同様の調査結果が出ており、地球環境を守るために削減するべき物質について、新品よりリファービッシュ品の方が大幅に減少しています。
スマートフォンやタブレットと比べると、ノートパソコンやデスクトップパソコンは部品交換が少ないことが一般的ですが、交換が必要な場合の影響ははるかに大きくなります。これは、ハードディスクの製造によって環境に負荷がかかるためです。
スマートフォンやタブレットの場合と同様、バッテリーの交換も環境に大きな負担がかかります。これらの部品の生産は、新品のノートパソコンとデスクトップパソコンが環境に与える影響の大部分を生み出しています。そのため、ノートパソコンやデスクトップパソコンのリファービッシュ品に同じ部品が必要となる場合、リファービッシュ品も新品も環境への影響はほぼ変わりません。
リファービッシュのプロセスで大きな部品(ディスク、画面、RAMなど)が複数必要になる場合、そのコンピュータのリファービッシュ前の使用期間が5年未満であれば、リファービッシュによる環境面でのメリットは失われます。
デスクトップパソコンとノートパソコンの両方で最も影響が大きいのはハードディスクの交換ですが、これは新しいハードディスクの生産が驚くほど多くの資源を必要とするためです。また、スマートフォンやタブレットの場合と同じく、バッテリーの交換も環境に多大な影響を与えます。
ただし、シナリオの中にはポジティブな点もあります。必要な交換部品が少ない場合、あるいは交換部品を中古品で調達した場合、リファービッシュが環境にもたらす良い影響は守られるのです。
長くなりましたが、お読みいただく価値があったことを願っています。ADEMEが収集したデータは、リファービッシュ品の未来にとっての大きな希望です。
この調査で明確になったのは、リファービッシュされたハイテク製品はほぼすべての部分において、新品よりも地球に良いということです。部品交換の影響は大きいですが、大多数のリファービッシュ品は環境に与える影響が大幅に小さくなります。
これが重要なのは、ハイテク製品は自然に分解されて消え去ることがないからです。こうしたデバイスは仕事から遊びに至るまで、私たちの世界に欠かせません。しかし私たちには、古いハイテク製品を埋め立て地に捨てるのではなく、最大限活用することで地球をいたわるという選択肢があります。つまり、私たちが毎日の生活の中で行う選択が、環境に良い影響をもたらすのです。
デバイスは長く使うほど、良い影響をもたらします。
リファービッシュ品のスマートフォンやタブレットは、新品と比べると必ず環境へのダメージを大幅に抑えられます。
リファービッシュ品のノートパソコンやデスクトップパソコンは、ハードディスクなど大きな部品交換が必要な場合を除けば、ほぼ必ず新品よりも環境へのダメージを大幅に抑えられます。 本記事でリファービッシュ品の良さをお分かりいただけたかと思いますが、バックマーケットで販売しているリファービッシュ品(整備品)について、どれほどの品質が保証されている気になる方は、リファービッシュ品と中古品の違いなど関連ページもぜひご参考ください。