
2024年3月にリリースされたM3チップ搭載のMacBook Airは、13インチと15インチモデルの2種類があります。軽量な端末で、プロセッサ性能の高さも評価されており、プライベートだけでなくビジネスシーンでも幅広く利用できます。ただ、M2モデルと比べて大きな改善点がないほか、後継機種ではM4モデルも登場しているため、本当にMacBook Air M3モデルが最適かどうか悩む方もいるでしょう。そこで、M3モデルのMacBook Airについてスペックを一通りレビューした上で、購入するメリットやデメリットも解説します。
MacBook Air M3モデルのレビュー・スペック概要や特徴
歴代のMacBookシリーズではM4世代までの機種が登場しており、2024年にM4世代のMacBook Pro、2025年にはM4チップ搭載のMacBook Airがリリースされました。ただ、M3チップ搭載のMacBook Airも充分なスペックで、今からの購入・買い替えでもおすすめです。
MacBook Air M3モデルのスペック一覧(13インチ・15インチ)
MacBook Air M3モデルは13インチと15インチの2種類があり、スペックの詳細は以下の通りです。詳しくは個別で解説しますが、13インチモデルは1.24kgと軽量で持ち運びに適しており、15インチは画面が大きく作業効率も重視するユーザーにおすすめです。
MacBook Airのスペック比較 | 13インチMacBook Air(M3) | 15インチMacBook Air(M3) |
リリース日 | 2024年3月 | 2024年3月 |
搭載チップ | M3 | M3 |
画面サイズ | 13.6インチ | 15.3インチ |
端末サイズ | 高さ 1.13cm・幅 30.41cm・奥行き 21.5cm | 高さ 1.15cm・幅 34.04cm・奥行き 23.76cm |
重量 | 1.24kg | 1.51kg |
CPU・GPU | 8コアCPU・最大10コアGPU | 8コアCPU・10コアGPU |
メモリ | 16GB・24GB | 16GB・24GB |
ストレージ容量 | 256GB・512GB・1TB・2TB | 256GB・512GB・1TB・2TB |
バッテリー持続時間(動画再生) | 最大18時間 | 最大18時間 |
接続ディスプレイ台数 | 最大2台 | 最大2台 |
Apple Store販売価格(当時) | 164,800円〜(2025年に販売終了) | 198,800円〜(2025年に販売終了) |
MacBook Air M3モデルの特徴と評価されるポイント
M3チップ搭載のMacBook Airは型落ちモデルでも、スペックが高く幅広いユーザーや用途・ニーズに適しています。
Apple IntelligenceのAI機能に対応しているモデル
3Dソフトなどクリエイター向けの作業でもスムーズに動く
最大2台の外部ディスプレイ接続も可能
MacBook Proモデルと比較して軽量でカラバリも豊富
性能面での高さが評価されており、2025年リリースのM4モデルと比較して外部ディスプレイの接続仕様やプロセッサ以外は大きな違いもないことから、リファービッシュ品でM3チップ搭載のMacBook Airを選ぶ方がコスパ面でおすすめです。
MacBook Air M2・M4モデルやMacBook Pro M3世代との違いは?
MacBook Airでは前モデルのM2や後継機種のM4があるほか、2023年にはM3世代のMacBook Proシリーズもリリースされています。処理能力の高さを重視するならM4チップ搭載のMacBook Airや、M3 Pro・M3 MaxのMacBook Proも比較対象になります。
MacBook Air M3とM2モデルの比較
2022年・2023年にリリースされたM2チップ搭載のMacBoo Airは、M3と比較してプロセッサ性能が多少劣るほか、標準で外部ディスプレイの接続台数が1台に限られます。
ただ、バッテリー持続時間やスピーカー性能、ディスプレイ性能などはほぼ同じで、そこまでスペックにこだわりがないユーザーにとってM2モデルでも充分に使えます。一方で13インチモデルは2022年モデルで、macOSのサポート期間がM3モデルと比べると2年ほど短くなりますので、長期的に使うならM3モデルの方が優先度が高くなるでしょう。詳しくはMacBookの寿命年数・買い替えの目安をご参考ください。
MacBook Air M3とM4モデルの比較
2025年リリースのM4モデルでは、より高性能なプロセッサが魅力的でメモリも最大32GBまで選べるようになっています。搭載カメラではセンターフレーム対応になり、ビデオ会議でもより快適に使えます。
外部ディスプレイの接続台数はM3モデルと同じ最大2台ですが、MacBook Air M4では2台目の接続でも端末の画面を開いたまま対応できるようになりましたので、より使いやすいです。クリエイター向けの作業や外部ディスプレイを多少するユーザーは、M4モデルの方がおすすめです。
MacBook Air M3とMacBook Pro M3世代の比較
2023年リリースのMacBook Pro M3世代では、よりプロセッサ性能の高いM3 Pro・M3 Maxが選べるほか、以下の通りバッテリーやディスプレイ性能が高く全体的なパフォーマンスで評価されます。
バッテリー性能の高さ:14インチ MacBook Pro M3は動画再生で最大22時間持続
Liquid Retina XDRディスプレイの採用:最大輝度が高くリフレッシュレートも最大120Hzに対応
冷却ファンの搭載:長時間の作業でも安定
外部ディスプレイ台数:M3 Proは最大2台・M3 Maxモデルなら最大4台まで接続可能
MacBook ProシリーズはAirシリーズより高額で端末も重くなりますが、動画編集や3Dソフトの多用などクリエイター向けの性能を重視するならM3世代のMacBook Proが適しています。関連記事より、MacBook AirとMacBook Proの比較も解説しています。
MacBook Air M3のサイズ・重量をレビュー
M3モデルのMacBook Airについて、サイズや重量に関するレビューは軒並み高評価です。持ち運びに適した13インチモデルと、画面が大きくリモートワークで集中して作業をするユーザー向けの15インチモデル、それぞれの選択ができるのが最近のMacBook Airシリーズの強みです。
13インチモデルのMacBook Air M3は1.24kgと軽量
M2世代以降のMacBook Airは端末のサイズと重量は同じで、13インチモデルは1.24kgとなります。M2モデルからフラットデザインに変更されたこともあり、薄さにおけるメリットもあります。
画面サイズでは14インチのMacBook Proの方が大きく高性能ですが、300gほど端末が重くなります。厚みもありますので、持ち運びを重視するなら13インチのMacBook Airがおすすめです。
作業効率を重視するなら15インチモデルがおすすめ
15インチのMacBook Airは1.51kgと多少重くなりますが、端末の高さ(厚み)は1.15cmと13インチモデル(1.13cm)とほぼ変わりありません。端末が大きくなってもカバンやリュックに入れやすく、オフィスやカフェなどで作業をする際にも持ちやすいです。
13インチと15インチモデルのMacBook Air M3はほぼ同等の性能で、バッテリー持ちも同じです。価格は15インチモデルの方が少し高くなりますが、リモートワークで長時間作業をしたりサブディスプレイを使わずMacBook Air単体で仕事をする場合には、画面の大きい15インチモデルの方が作業効率が良く快適です。詳しくはMacBook Airのサイズ比較もご参考ください。
MacBook Air M3の外観・カラーをレビュー
MacBook AirはProシリーズと比較してカラーの種類が多く、ユーザーの好みに応じて様々な選択ができます。
MacBook Air M3のキーボード
MacBook Air M3のキーボード性能はM2モデルと変わらないですが、キーボードのストロークは1.1mmほどと若干浅めで、底打ちの感覚が固いといったレビューがあります。最初は長時間のタイピングで疲れるかもしれませんが、軽く打鍵するように意識すると快適に使える特徴があります。
キーボード全体の仕様も好評で、トラックパッドが充分に広くファンクションキーも大きく使いやすいです。13インチモデルのMacBook Pro(M2世代まで)ではTouch Barの活用がしづらいといったデメリットもありましたが、MacBook Air M3のキーボードはクセがなくタイピングしやすいです。
MacBook Air M3のカラーラインナップ
MacBook Air M3モデルには4種類のカラーバリエーションがあり、ミッドナイトとスペースグレイのほか明るい色ではスターライトとシルバーがあります。MacBook Proではスペースグレイ(スペースブラック)とシルバーの2パターンだけといったカラバリが主流ですが、MacBook Airはパターンが多いです。
無難なカラーではミッドナイトやシルバーが人気で、Apple製品らしい高級感のある外観が良いならスターライトがおすすめです。また、M4モデルではスペースグレイが廃止になった代わりに、新色のスカイブルーも登場しています。
ミッドナイトカラーで課題だった指紋の付着も改善
従来のミッドナイトカラーでは指紋が目立つといったデメリットもあり、すぐに汚れるのが気になるユーザーもいました。そこでM3モデルでは酸化皮膜シールの処理がされたことで、ミッドナイトカラーでもボディに付いた指紋が目立ちにくくなっています。
ただ、他のカラーと比べると指紋はまだ残りやすくなっていますので、外観が気になる方はシルバーやスターライトなどの明るいカラーを選ぶといいでしょう。
MacBook Air M3のディスプレイ性能をレビュー
ディスプレイ性能についてM2モデルと比較すると、外部ディスプレイを2台同時で接続できるようになったのが改善点です。
ディスプレイの性能・最大輝度
M2モデルからMacBook Airの13インチモデルは13.3インチから13.6インチに画面サイズが大きくなり、画面上部はベゼルからノッチに変更されています。画面がより広がっているように見えて、最大輝度もM1モデル(400ニト)と比べると最大500ニトまで上がりました。
分割画面で作業をしたり、長時間のパソコンワークで目が疲れる方は15インチモデルのMacBokk Air M3がおすすめです。15.3インチの画面サイズは見やすく、パワーポイントなどの資料作成や動画視聴でも快適です。
外部ディスプレイは最大2台まで同時接続可能
MacBook Air M3ではデュアルディスプレイの仕様に変更され、外部ディスプレイを最大2台まで接続することが可能です。より大きな画面を使ってブラウザで調べ物をしたり、エクセルなどの資料を開きながらタイピングをするといった作業効率の面でもメリットがあります。
ただ、注意点として2台目の外部ディスプレイではクラムシェルモード(端末の画面を閉じた状態)でないと接続ができません。そのため、外部ディスプレイの接続台数が増えても実質的には同時に2つのディスプレイに使えるのは限定されます。より多くの外部ディスプレイを使いたい場合にはM3 Maxチップ搭載のMacBook Proや、M4チップ搭載のMacBook Airを選ぶといいでしょう。
MacBook Air M3のプロセッサ性能・パフォーマンスをレビュー
M3世代のMacBook Airはプロセッサ性能が優秀で、これまでは動画編集などの専門的な作業はMacBook Proの方が良いイメージもありましたが、MacBook Airでもクリエイター向けのノートパソコンとして充分なパフォーマンスを発揮します。
MacBook Air M3のプロセッサ・ベンチマークスコア
MacBook AirのM3・M2比較ページでも掲載していますが、M3モデルでは過去機種と比べてベンチマークスコアも上がっており、M2モデルより20%ほど改善されています。
ベンチマーク比較 | Geekbench 6(シングルコア) | Geekbench 6(マルチコア) |
13インチMacBook Air(M4 /10コア) | 3721 | 14341 |
13インチMacBook Air(M3 /8コア) | 2906 | 11296 |
13インチMacBook Air(M2 /8コア) | 2425 | 9590 |
13インチMacBook Air(M1 /8コア) | 2331 | 8630 |
MacBookではM1世代からの処理速度向上・バッテリー性能の改善が大きい一方で、M2とM1世代のMacBook比較ではそれほど大きな違いはありません。
M3世代も普段使いならあまり性能を感じないことも多いですが、3Dグラフィックスの機能で改善されていることから、3DCGの製作などクリエイター向けのソフト・アプリでスムーズに動くメリットがあります。
ファンレスによるメリットとデメリットは?
MacBook Airはファンレスの仕様になっており、MacBook Proシリーズと比べると本体が発熱しやすいデメリットがあります。プロセッサ自体はMacBook Proとそこまで変わりはありませんが、冷却機能が優秀なMacBook Proは長時間の作業も安定します。
ただ、MacBook Air M3はファンレスであることから静かで、自宅やオフィス、カフェなど様々な場所でも落ち着いて作業できます。静音性を重視するのであれば、MacBook Airがおすすめです。
インターネット通信ではWi-Fi 6Eに対応
Wi-Fiの規格について変更があり、M2モデルはWi-Fi 6対応でしたがM3・M4モデルはWi-Fi 6Eに対応しています。従来と比較して6GHz帯も使えて、チャンネル数も多いことからより安定したインターネット通信が期待できます。
ルーター側もWi-Fi 6Eに対応する必要はありますが、オンライン会議やオンラインゲームなどでネット接続がよく重くなるという場合には、M3モデルに買い替えすることで改善されるかもしれません。
MacBook Air M3のバッテリー性能をレビュー
MacBook Airシリーズのバッテリー性能について、持続時間はM1世代以降で変わっていません。ワイヤレスインターネットで最大15時間、動画再生では最大18時間持続するスペックとなります。
M1世代以降のMacBookを使っているユーザーはそれほど大きな違いを感じないですが、IntelCPUの古いMacBookシリーズと比較すると大幅にバッテリー持ちが良くなっています。2020年モデルのIntelCPU搭載MacBook Airは動画再生で最大12時間なので、数値上でも1.5倍以上はバッテリー持続時間が延びています。
Apple M1チップとIntelCPUのMacBookの比較ではプロセッサ性能のほか、バッテリー持ちも大きく影響します。外出先でMacBookを利用する機会が多い場合でもM3モデルなら不自由なく使えるでしょう。
MacBook Air M3モデルのレビューまとめ:購入するメリットとデメリットは?
MacBook Air M3モデルのスペックについて一通りレビューしましたが、自宅だけでなくオフィスや出張などで手軽に持っていけるハイスペックなノートパソコンが欲しい方にとって最適です。
MacBook Air M3モデルの購入メリット:幅広い用途に対応
MacBook Air M3はプロセッサ性能が高く、ブラウザ閲覧や資料制作など基本的な用途から動画編集、3Dグラフィックなど専門的なソフトでも快適に動作します。
持ち運びのしやすさなら13インチモデル、作業効率を優先するなら15インチモデルと選べるほか、リファービッシュ品では型落ちモデルになって価格が下がっておりM4モデルよりも高コスパです。また、2024年モデルと比較的最近の機種であることから、macOSのアップデートサポート期間も長いです。
MacBook Air M3モデルの購入デメリット:ライトユーザーにとってオーバースペック?
ただ、MacBook AirシリーズはM1世代以降で注目される新機能は少なく、プロセッサ性能以外での差別化があまりされていません。ノートパソコンをビジネスシーンで使うことがあまりなく、ブラウザ閲覧や動画視聴などの基本的な用途に限定される場合にはM3モデルはオーバースペックに感じるかもしれません。
MacBook初心者にとっても、M3モデルの性能は不要と感じるケースが多いです。また、15インチの大画面モデルを使いたい場合でも、M2チップ搭載の機種を選べます。
安く購入するならM2・M1のMacBook Airモデルもおすすめ
M2やM1チップ搭載のMacBook Airでも充分な性能であり、リファービッシュ品価格ではより安くなることからコスパ面でおすすめです。中古のMacBookで狙い目の型落ちモデルでも、M1やM2世代が注目されています。
普段使っているノートパソコンでスペックを気にせず使っているのであれば、M1やM2モデルを選ぶといいでしょう。ただ、MacBook AirのM1モデルはmacOSのサポート期間がそれほど長くないため、ある程度長く使うならM2世代以降がおすすめです。
また、MacBook Airの購入で予算が気になるなら、用途に応じてストレージ容量の小さい機種を選ぶと良いでしょう。関連記事より、MacBookのおすすめストレージ容量も解説しています。
MacBook Air M3モデルなどの型落ち機種をお得に購入するならリファービッシュ品がおすすめ!
MacBookを安く購入する方法では中古品もありますが、中古のMacBookは品質が安定しておらず故障やバッテリー消耗などのリスクがあります。そこで、Back Market(バックマーケット)で販売しているリファービッシュ品がおすすめです。
新品や中古品と比較したリファービッシュ品のメリットは?
MacBook Airのリファービッシュ品を購入するメリットでは、安さだけでなく品質の高さが評価されます。リファービッシュ品は中古品と異なり、専門家による検品やクリーニングだけでなく、必要に応じた修理や部品交換も行っています。
また、リファービッシュ品は数世代前の型落ちモデルを中心に安く販売しており、10万円以下の価格帯でも選べる機種が多いです。大学生におすすめのMacBookモデルでも、安く購入できるリファービッシュ品がおすすめです。
バックマーケットでは古いMacBookシリーズの買取も可能
また、バックマーケットではMacBookやiPhone、iPadなどのApple製品を売却することも可能です。Back Market買取サービスではWeb上から査定価格のお見積もりができるほか、宅配買取で手続きが簡単といったメリットがあります。
お使いのMacBookも機種によっては売却ができますので、古いMacBookが不要という場合には買取サービスに出してみてはいかがでしょうか。売却前には端末の初期化などの準備が必須ですが、売却後には専用のツールで確実にデータ消去をしますので安心です。