ファストテック。それはスマートフォンやPCなどの電子機器を、毎年あるいは数年おきに次々と買い替えていくような消費スタイルを意味しています。新しい機種が次々と登場し、本来まだ使えるはずの製品もすぐに古く感じられ、短期間で買い替えるのが当たり前の習慣として定着しつつあります。このような短命化するデバイスサイクルは、大量の電子廃棄物やCO₂排出の原因となっており、環境負荷への影響を大きくしています。
Back Marketは2026年4月、ケニア・ナイロビのダンドラ地区に存在するアフリカ最大級の電子ゴミ廃棄場の実態を記録したドキュメンタリー映画『Dandora: A Fast Tech Story』を公開しました。
本ドキュメンタリーはファストテックを提議し、よりサステナブルな選択肢について考えるきっかけを提示しています。
以下ではフルバージョンの動画を掲載していますが、短い予告バージョン(100秒)の動画もご覧いただけます。
完全版(17分)
ケニアの電子廃棄物が映し出す、過剰生産・過剰消費の代償
今回公開されたドキュメンタリー映画のタイトルにもなっている「DANDORA(ダンドラ)」は、アフリカ最大級の廃棄物処理場を抱える地区の名前であり、1日あたり約850トンもの廃棄物が持ち込まれています。なかでも電子廃棄物は、回路基板・バッテリー・銅線などの部品が価値が高いことから、それらを回収・解体するために数千人にわたる女性や子どもが防護具やマスクをせずに作業にあたることが日常化しています。
スマートフォン1台には鉛・水銀・カドミウムをはじめとする70種以上の原材料が含まれており、野焼きや無防備な解体によって有害物質が大気・土壌・水を汚染し、現地の人々の健康も犠牲になっている実態を映し出しています。
「中古電子機器」や「寄付品」という名目で先進国から次々と持ち込まれる使用済み端末が、実質的な不法投棄として機能している実態も明らかになっています。
日本では、新品スマートフォンの出荷台数が年間約3000万台であり、中古スマートフォンは年間約300万台と10分の1程度の数字となっています。一方、欧州の国では3人に1人が中古またはリファービッシュ品のスマートフォンを持っていることから、世界基準で見ても日本は突出して新品信仰が進んでいる市場と言えます。
私たちはなぜ数年ごとに最新モデルを買おうとするのでしょうか。いざ買い替えてみても、思ったほどの進化は感じられないことも多くある中、大量生産や大量消費の裏で、環境への負荷は大きくなる一方です。
今必要なのは、「新品が当たり前」という常識を一度見つめ直すことかもしれません。
その買い替えサイクル、断ち切ることができます
まずは知ることから
デジタル機器におけるガス排出量は、地球温暖化ガス排出量全体の4%を占めており、このままでは2040年には14%に達する可能性があります(2016年時点の排出量をもとにした予測)。
2022年時点で、世界中に流通していた携帯電話は約160億台。そのうち53億台が廃棄されると予測されています。
電子廃棄物の量は、リサイクルのスピードの5倍の速さで増えています。
デジタル機器におけるCO2排出量の約40%は、製造段階で発生しています。
リファービッシュ品は、新品に比べて最大92%もCO2排出量が少なくなります。(ADEME(フランス環境エネルギー管理庁)の 「リファービッシュ製品に関する環境影響評価」より)








